先住民マオリの新年の象徴「マタリキ」美しい星空で1年の区切りを祝う

世界で最も美しい星空で1年の区切りを祝うニュージーランド。ニュージーランドの先住民マオリの太陰暦では、毎年5月下旬から7月上旬にかけて夜明けに北東の星空に姿現す“マタリキ星団”*が、前の年を締めくくり、新しい年の始まりを示す新年の合図となります。

*マタリキ星団:日本では11月~3月頃に観測できるスバルと呼ばれる星の集まり

今年は7月2日に現る 来年からは国民の祝日に!

マタリキ星団の出現で新年の始まりを祝うニュージーランド

ニュージーランドではこの「マタリキ」をマオリ文化の大切な行事として位置づけており、2022年から国の祝日(2022年は6月24日)とすることが決定しました。これは単に祝日の制定というだけではなく、この日を機に、マオリ文化への理解を深め、マオリ文化から学びを得、歴史を学ぶことを目的としています。

マタリキは日本のお正月のように何日も続き、各地で家族や友人とともに歌や食事を楽しみながら、「過去への称賛」、「現在への感謝」、「将来への期待」を祝う様々な催しが行われます。現在、ほぼ日常が戻っているニュージーランドでは、今年は各地で様々なフェスティバルやイベントが開催されています。

マタリキ星団 (C)EarthandSky

世界一美しい星空 ニュージーランドの星空保護区

1,000年ほど前にマオリの探検家、クペが星を道標としながらニュージーランドに辿り着いたといわれています。ニュージーランドには、現在でも人工的な光に妨害されることなく、漆黒の夜空にきらめく星座や流れ星を見ることができます。星空観察ツアーも大変人気です。「世界でも最も美しい星空」と言われるレイク・テカポをはじめニュージーランドには国際ダークスカイ協会が認定した星空保護区**が計4か所ありますが、認定されていない場所でも全国各地で素晴らしい星空を眺めることができます。保護区では光害を制限することで、星が良く見えるだけでなく、エネルギーの節約や野生動物の保護にも繋がっています。

**星空保護区:国際ダークスカイ協会が2001年に、光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度として、星空保護区認定制度を開始しました。認定には、夜空の暗さ(星空の美しさ)だけでなく、屋外照明に関する厳格な基準や、地域における光害に関する教育啓発活動などが求められます。そしてそれらは、自治体・観光業界・産業界・地域住民など多くの人々の理解と努力によって支えられており、認定の公表により、夜空保護の重要性、光害問題の現状と対策について、広く啓蒙することを目的としています。(国際ダークスカイ協会東京支部HPより)

アオラキ・マッケンジー・ダークスカイ・リザーブ (カンタベリー)

レイク・テカポやアオラキ・マウントクック国立公園を擁する4,300平方メートルに及ぶ、世界最大規模の国際ダークスカイ・リザーブ。レイク・レカポでは1980年代から光害の制限が実施されており、南半球最南端のマウント・ジョン展望台では日本では見ることのできない星空を観測できます。

アオラキ・マッケンジー・ダークスカイ・リザーブ (C)MilesHolden

アオラキ・マッケンジー・ダークスカイ・リザーブで見るマタリキの動画(15秒)
https://candlewickcoltd.egnyte.com/fl/nba4awdGoV

アオテア(グレートバリア島)

2017年に、島として世界初のダークスカイ・サンクチュアリーに認定されました。ニュージーランド最大の都市、オークランドから30分程度のフライトにも関わらず島民は太陽光や風力、ガスで電力を自給していてネオンサインや街灯がないため、光害がなく、素晴らしい星空を体験することができます。

ラキウラ(スチュワート島)

2019年に、世界で5番目のダークスカイ・サンクチュアリーに選ばれた場所で、島の85%以上が国立公園として保護されています。地名の「ラキウラ」はマオリ語で輝く空という意味で、運が良ければオーロラを見ることもできます。

ワイ・イティ・レクリエーション・リザーブ(ネルソン)

2020年にニュージーランド初のダーク・スカイパークに認定されました。ネルソン市からの日帰り旅行先として人気があるこの森林公園では、星空観察イベントや光害に関する教育プログラムなどを提供しています。

写真:ダークスカイ・リザーブに認定されているアオラキ・マッケンジー地区

 

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