メルボルン在住20年のトラベルライター、高田真美さんがお薦めするメルボルン近郊の絶景スポット。初めてのメルボルンで行き先を迷っている方も、何度か訪れたことがある方も、ぜひ次のメルボルン旅行の参考にしてみてはいかがですか。
ダイナミックな自然の景観を楽しむ
オーストラリア大陸の南東部に位置するビクトリア州。州都のメルボルンは多様な文化が溢れる町として知られていますが、メルボルンから少し足を延ばすとオーストラリア大陸ならではのダイナミックな自然の景観を楽しむことができる場所がたくさんあります。
ポイントネピアン国立公園(PointNepeanNationalPark)
ポイントネピアン国立公園は、ポートフィリップ湾の東側を囲うように伸びるモーニントン半島の先端部にある国立公園です。
園内で最も景色が美しいのが、半島最先端部のフォートネピアンと呼ばれるエリア。この辺りは、陸地の幅がとても狭くなっているため、ポートフィリップ湾側の穏やかな海とバス海峡側の荒々しい海の両方が一度に視界に入ってくるのです。また、ポートフィリップ湾の入口部分と、海の向こうに広がるベラリン半島も見渡すことができ、正に360度の絶景が広がっています。
ポイントネピアン国立公園へは、メルボルン中心部から車で約1時間半。メルボルンから電車とバスを乗り継いで行くことも可能ですが、バスの運行本数が少ないので、レンタカーの利用がおすすめです。
ダンデノン丘陵(DandenongRanges)
メルボルンの東に位置するダンデノン丘陵は、マウンテンアッシュと呼ばれるユーカリの巨木と木性シダが密生する美しい森林地帯です。
まるで妖精が出てきそうな深い森、森の中に造られた美しい庭園の数々、森の中を飛び交う色とりどりの鳥たち、山間にたたずむ可愛い村など、ダンデノン丘陵には、フォトジェニックなスポットがいっぱい。また、森の中を走るパッフィンビリー鉄道という人気のアトラクションもあります。
ダンデノン丘陵へは、メルボルン中心部から車で約1時間。メルボルンからダンデノン丘陵の麓の町ベルグレーブまで電車で行き、そこからパッフィンビリー鉄道や路線バスを利用して観光することも可能です。また、メルボルンからの日帰りツアーも数多く催行されています。
グレート・オーシャン・ロード(GreatOceanRoad)
「世界で最も美しい海岸道路」といわれるグレート・オーシャン・ロード。全長約243キロにも及ぶこの海岸道路のなかでも、最もドラマチックな景色が広がっているのが、12使徒と呼ばれる奇岩群の周辺です。
強風と荒波による浸食で作り出された断崖絶壁と、海の中から聳え立つ奇岩群は、正に、世界一美しいと呼ばれるにふさわしい絶景。この周辺は、シップレックコーストと呼ばれ、12使徒の他にも、ロックアードゴージやロンドンブリッジといった絶景スポットがいくつも点在しています。
グレート・オーシャン・ロードへは、メルボルンから日帰りツアーが数多く催行されています。レンタカーで訪れる場合は、かなりの長距離ドライブとなりますので、ポートキャンベルやアポロベイといったグレート・オーシャン・ロード沿いの町に1泊することをおすすめします。
グランピアンズ国立公園(GrampiansNationalPark)
グランピアンズ国立公園は、ビクトリア州西部に位置する広大な山岳地帯です。
ごつごつとした岩と深い森に覆われたグランピアンズ国立公園は、野性味溢れるダイナミックな山の景色を楽しむことができる場所。崖の上に造られたボロカ展望台からは、麓の村や遠くの湖を見渡すパノラマが、リード展望台からは、崖から突き出したバルコニー状の岩や険しい山々を見渡す絶景が広がります。また、マッケンジー滝というカスケード状の美しい滝も見逃せません。
グランピアンズ国立公園へは、メルボルンの中心部から車で約3時間。メルボルンからは日帰りツアーも出ています。グランピアンズ国立公園の拠点となるホールズギャップという町には、キャンプ場や様々なタイプの宿泊施設も整っています。
ウィルソンズ・プロモントリー国立公園(WilsonsPromontoryNationalPark)
ビクトリア州東部ギップスランド地方に位置するウィルソンズ岬は、海に突き出した半島全体が国立公園に指定されており、海と山両方の壮大な景色を楽しむことができます。
息を呑むほど美しいウイスキーベイ、歩くとキュッキュッと音がするスクイーキービーチ、巨大な花崗岩ホエールロック、頂上からのパノラマが美しいビショップ山など、ウィルソンズ・プロモントリー国立公園は絶景スポットの宝庫です。また、カンガルーやウォンバット、エミューなどの野生動物に遭遇することも。
ウィルソンズ・プロモントリー国立公園へは、メルボルンの中心部から車で約3時間。メルボルンからは日帰りツアーも出ています。国立公園内には、キャンプ場やキャビン、キッチン付きのユニット、サファリスタイルのラグジュアリーなテントなど、様々な宿泊施設も整っています。
オーストラリア本土のなかでも最も面積が小さいビクトリア州は、山や海の大自然もすぐそばにあります。次の旅行先ではツアーに参加したり、セルフドライブしながら大自然を満喫してみませんか。
詳しい情報はビクトリア州公式ホームページやSNSをご覧ください。
高田真美プロフィール
美味しいものと旅行が大好きなメルボルン在住のトラベルライター。訪れた国は現在81ヶ国。
著書「素敵でおいしいメルボルン&野生の島タスマニアへ」(イカロス出版)
ブログ「メルボルン美味しい生活」:https://sowhat99.exblog.jp/
ブログ「SOWHATの世界旅日記」:https://world-travelogue.com/?cat=17